張韶老師の二胡講座

『二胡広播教学講座』の日本語版である『張韶老師の二胡講座』と連動した参考動画や参考画像を掲載

憂い悩む?憂え悩む?(張韶老師の二胡講座、上巻、169p)

張韶老師の二胡講座、上巻、169ページから発想記号表が始まるが、中国語の発想記号(中国語で「表情用语」)にどう日本語をあてるかについて、むしろ日本語の方が難しいと感じることがある。

 

たとえば、「憂え悩む」と「憂い悩む」。

 

初版時はいろいろ調べたり人に聞いたりして「憂え悩む」の方にしたが、いまネットで調べてみると・・・

 

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

→これによると、どっちでもいいという見解ですね。新聞社による考察もあります。

www.asahi.com

 

mainichi-kotoba.jp

→毎日の方が詳しく書いてあって、活用表も載せてあってみやすいですね。

現代語だと、もとの語が「憂える」か「憂う」によってちがうみたいです。

 

うしろに「悩む」という用言に接続するから連体形だと思うのですが、

・憂える+悩む→憂え悩む

・憂う+悩む→憂い悩む

ということのようです。

 

で、辞書(角川新国語辞典、昭和58年版)で調べますと

・憂える:①心配する。心を悩ませる。 ②悲しむ。嘆く。

・憂う:載ってない!

 

あーどうしよう。でも、引用符を付けた形で、Google検索をしてみると。

・“憂え悩む” 418件ヒット

・“憂い悩む” 1600件ヒット

やっぱり、「憂い悩む」のほうがポピュラーかなあ・・・。

 

音律判定キッド・・・がなくても(張韶老師の二胡講座、上巻、165p)

「張韶老師の二胡講座、上巻、165p」に、張韶先生がつくった音律判定キッドなるものを使った耳の訓練方法が7種類載っている。

しかし、それをいまやるのはすごく大変だ(そもそも、中立音↓7に調律した音叉ってあるのだろうか・・・?)

 

ひとまずは、ネットでいろいろ聞いてみたら良いんじゃないかなと思う。

そこで、いろいろ動画を調べてみたが、もっと良いモノも見つかると思うので、各自調べて見て下さい。

 

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 ●【音律の聴き比べ】 明快!平均律純正律の聴き比べ / 平均律純正律ピタゴラス音律メルセンヌ純正律 カデンツ

youtu.be

これ、ドレミファソラシドを、いろんな音律でならし、そのあと、それらを音階と重ねてくれるので、すごくわかりやすいかも。1:15あたりで和音もならしてくれる。

なお、4つめの「メルセンヌ純正律」というのがいまいち分からない。

セント数については↓に。

http://www.tg.rim.or.jp/~ejiri/hobby/onritsu.html

 

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 ●誰でもわかる3度音程の合わせ方の超初歩!吹奏楽部ここまではやりましょう。純正律平均律の違い 吹奏楽部の音感トレーニング 良い耳

→音律の言及はないけれど、純正律平均律の響きの違いがシンプルに分かります。動画の趣旨として、中高生にも分かるように解説してくれていると思います。実は、私が高校のときブラバンの先輩がみんなに対してキーボードでやってくれはったのも、ほぼこんな感じでした。

 

ただ、吹奏楽に合わせて1=♭Bでやっているので、もしかしたら絶対音感がある人は「ドミソ」に違和感があるかもしれませんが、私のように絶対音感がなければ、ふつうに「ドミソ」って聞こえると思います。

youtu.be

 

純正律平均律の違いを体感しよう

→けっこう長い動画。もしお勧めするなら、実際に音を出す6:42あたりからかな?残念ながらピタゴラス音律の言及はないけど。

それより、最後に、ビブラートのことに触れたあと、15:24あたりで、オケのホルンやクラリネットなどが単純な和音で演奏するときくらいしか使えないのでは、と言ってたのが衝撃だった。え、ホルンもビブラートかけないの???

www.youtube.com

 

●《しっかりわかる》音楽のススメ#4【参考動画1:ピタゴラス音律の説明】

→和音については6:32あたりからで、7:08は平均律純正律の和音の聞き比べが。

それはそれとして、「ピタゴラス音律」そのものをしっかり学ぶのにお勧めかも。

www.youtube.com

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以下は、探してる途中でみつけちゃった面白い動画です。

 

微分音ドレミの歌(31平均律ver)・・・順番に上がっているのかなと思ったらときどき下がっているように聞こえるのはなぜだろう?

www.youtube.com

 

↓15世紀~1960年代までの音楽史が分かる「今日の料理」を弾いてみた

→こういうふうに、なにか一つの素材に固定してもらうと、違いがよく分かるなあと思った。モードジャスのときに、なんかジブリの作品を思い出してしまったのはなんでだろ?

 

www.youtube.com

ピタゴラス音階(張韶老師の二胡講座、上巻、167pコラム)

ピタゴラス音階についての動画

 

●《しっかりわかる》音楽のススメ#4【参考動画1:ピタゴラス音律の説明】

ピタゴラス音律」そのものを学ぶのにお勧めかも。

 また6:32あたりから和音についての言及があり、7:08は平均律純正律の和音の聞き比べもできる。

www.youtube.com

浑身是胆雄赳赳(《红灯记》より)(張韶老師の二胡講座、上巻、114頁)

浑身是胆雄赳赳(《红灯记》より)(張韶老師の二胡講座、上巻、114頁)

 

●↓の動画の冒頭、「谢谢妈」と言った直後から前奏が始まるが、その前奏が114頁の譜例50になっている。

 

www.youtube.com

五哥放羊(張韶老師の二胡講座、上巻、110頁)

●五哥放羊(張韶老師の二胡講座、上巻、110頁)

 

●↓のHPにYouTubeが2つある。1つめは鞠秀芳が歌うもの。もう一つは高保利(太った方、と書いてある)と石占明がうたうもの

web.6parkbbs.com

●丁喜才時代的二人台(たぶん五哥放羊だと思う。途中で切れてるが、なんか原型はおそらくこんな感じなんだろう。男女が掛け合いで歌っている)

www.bilibili.com

●丁喜才

『中国経典民歌鑑賞指南:下』9頁には「50年代初代表榆林地区参加全国民间艺术会演」とあるが、↓ に「1953年第一届全国民间音乐舞蹈会演时再次获奖。」とある。状況からして、これは1953年の「全国民间音乐舞蹈会演」の方が正しいと思う。

baike.baidu.com

●ここに1953年4月23日の「人民日報」に掲載された、馬可がこれを見た時の考察が書かれている(「端正学习民间音乐的态度」)。

books.google.co.jp

●↓によると、このとき出品されたものに「采茶扑蝶」もある。

books.google.co.jp

 

●↓はその当時の写真

http://www.photomall.info/newphmall/security/detail.do?sw=%E9%9F%B3%E4%B9%90%24%5E~&docId=12366061&libId=8&docType=2

 

www.obj.cc

 

 

訳者のブログ 主に二胡のことを、いま学習中のアレクサンダーテクニークにからめてつづっています http://www.niko.ms/